令和5年度文部科学大臣賞の取組紹介② ~森ビル株式会社「ヒルズ街育プロジェクト」~
今回も前回に引き続き、先日行われた「いーたいけんアワード」で、最優秀賞である文部科学大臣賞を受賞した企業の取組を紹介をさせていただきます。
今回紹介するのは、大企業部門にて文部科学大臣賞を受賞した森ビル株式会社の「ヒルズ街育プロジェクト」という取組です。
◆「ヒルズ街育プロジェクト」の取組について
⚪対象者:小学校3年生~6年生とその保護者
⚪実施場所:六本木ヒルズ、アークヒルズ、虎ノ門ヒルズ他
⚪開始年度:2007年度~
⚪取組内容について(企業担当者より):森ビルは創業から50年以上にわたって、地域の皆様とともに街づくりを進めてまいりました。「ヒルズ街育プロジェクト」は、そのなかで培ったさまざまな街づくりのノウハウを、地域の皆様や未来を担う子どもたちに体験していただき、楽しく学びながら、次世代の都市のあり方を共に考えていこうという試みです。私たちが街づくりの中で大切に考えている「安全」「環境」「文化」等をテーマに、六本木ヒルズやアークヒルズを学習の場として2007年から展開し、これまでに延べ1.8万名を超える方にご参加いただきました。一般公募によるプログラムの実施だけでなく、近隣小学校の授業の一環としても活用いただいており、地域コミュニティにおける子どもの学習機会の提供にも貢献しています。
⚪本事業に関するホームページ
(※詳しくはこちらのHPをご確認ください。)
→ヒルズ街育プロジェクト|森ビル株式会社 - MORI Building
取組を行っている様子の動画はこちらよりご確認いただけます。
◆企業の担当者からの声
実際に事業を担当した森ビル株式会社の担当者の方に、事業を通じての感想など、質問形式で生の声を伺ってみました。
ーー参加した子供たちの反応はどうでしたか?
参加した子どもたちからは「大都市は空も緑も少ないと思っていましたが、今までの考えが覆りました。」「災害などの時どうすればいいかとか、考えなきゃいけないなぁって感じました。」「街の見え方が変わった!今後も街のなかのアートを見つけたり、作った人の工夫などを考えてみたい。」といった感想をいただきました。様々な視点で気付きを得て、キャンプ参加後も、自分が住む街への意識を高め、行動してくれています。
ーー保護者・先生からの反応はどうでしたか?
2022年度に行った「みらまちキャンプ」に参加してくれた子どもたちの保護者へアンケートを実施しており、約8割が子どもの成長を実感したと回答いただきました。また、創造的な思考力、進んで参加する態度、多面的に考える力が伸びたなど、子どもの能力向上に役立ったとの声が寄せられています。
ーー事業実施の上で大変だったことは何ですか?
2022年度に行った「みらまちキャンプ」はこれまで行ってきた単一のテーマについて学ぶ1日完結型のプログラムではなく、より幅広く深く、総合的に、約1カ月半をかけて学ぶプログラムとしました。これまでやってきた街育プロジェクトの集大成として企画、中期プログラムを新たにくみ上げていくことに苦労しました。
ーーやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
街育のツアー参加後に、参加してくれた子ども達から「いつも行く公園なのに新しい発見があった」「家族で街を探検できたことが一番楽しかった」などの声をいただきます。プログラムがその後の学び、そして暮らしに活きていることをとても嬉しく感じます。
ーー今後この取組をどうしていきたいですか?
昨年は10月に虎ノ門ヒルズステーションタワー、11月に麻布台ヒルズと2つのヒルズが新たに誕生しました。新ヒルズの先端的な取り組みや多様なパートナーを巻き込んだ新企画を積極的に展開して行きたいと考えています。
また、都市とは、我々デベロッパーだけでつくるものではなく、皆さまとともにつくるものだと考えています。
そして、都市をつくる、それはまさに未来をつくること、そのもの。今後も、さらに子どもたちに寄り添いながら、街育プロジェクトを充実・拡大させていきたいと考えております。
以上、本記事では、今年度文部科学大臣賞を受賞した森ビル株式会社の「ヒルズ街育プロジェクト」という取組を紹介させていただきました。
今後も、いーたいけんアワードで受賞した企業が実施した良い取組を紹介させていただく予定ですので、是非ご覧ください✨